マジック用ジャンボフラッグの自作方法:MIKIYA流DIYガイド

はじめに
この記事では、ジャンボフラッグの出現マジックに関する以下のことがわかります。
- 旗のマジックの魅力
- マジックで使う旗の弱点
- 以前購入していた店で買えなくなった理由
- 旗の自作方法の詳しい手順
- 今回作ってみてから気づいた反省点
マジックで使う旗を自作することになった理由
MIKIYAを代表するマジックの一つ
MIKIYAのマジックショーを見た人にこんな質問をすることがあります。
「MIKIYAのマジックでどれが一番好き?」
「どのマジックを次にまた見たい?」
「MIKIYAのショーの中で一番印象に残っているのは?」
これらの質問をしたときにだいたい次の2択になることが多いです。
- 旗
- 水晶玉
だから、いつも「水晶玉の人」で検索すると一番上に来ますって言ってるんですけど、「旗のマジックの人」でも上位に来るようにした方がいいのかなと思ったりもするくらいです。
ぼくのショーを代表するようなマジックなので、おそらく一生続けていくんだろうなと思います。
旗のマジックの魅力は色々あると思うんですけど、ぱっと思いつくだけで以下のようなものがあります。
- 派手で目を引く
- 存在感が圧倒的
- 「あのサイズがどこから?」という不思議
- ワクワク感や高揚感がある
- 盛り上がる
- 会場全体を巻き込む力がある
- 一体感が生まれる
- 動きが生き生きとしている
毎回、ジャンボフラッグが出現した瞬間、大人も子供も目の色が変わって、驚いてくれているのがすごくうれしいです。
でも、一つ問題があって、、、
マジック用の旗の弱点
この旗は、弱点があって意外とすぐにボロボロになってしまいます。
なぜなのか?
その理由はシンプルです。
マジック用の旗は、小さくまとめられるように、ラクに振り回せるように、
薄い生地
でできています。
決して丈夫とはいえません。非常に破けやすいです。
ぼくはほぼ毎週末と平日にちょくちょくパフォーマンスしているのですが、そのほぼすべてのショーで旗を使っています。
意外とすぐに、破れたり、穴が開いたりしてしまいます。
ショー中に出現させた旗を振っているだけでビリっと破けてしまうことも何度もありました。
破れたところを縫ったり、テープで止めたりして応急処置をしながらしばらく使い続けるのですが、段々と見栄えも悪くなっていきます。
5年以上使い続けている道具もある中、旗に関しては少なくとも年に1回は新しいものを買って使っていました。
ところが、以前購入していたマジックショップが実は、、、
以前購入していたマジックショップが実は…
コロナ禍中は色んなお店が閉まったり、当たり前の日常がなくなっていたのは皆さん覚えておられるかと思いますが、マジックショップも同じようなことが起こりました。
もしかしたらコロナ禍とは関係がないのかもしれませんが、以前ずっと旗を購入していたマジックショップがコロナ禍中に無期限で休業することになりました。
このショップは長年愛用していただけに、休業を知った時は本当にショックでした。
信頼できる品質の道具が手に入らなくなることが、こんなにも不便だとは思いませんでした。
現在もショップのWEBサイトはない状態です。
こちらの100万再生の動画にある通りの現状です↓
他のマジック用の旗は残念ながら…
上の動画を作ったときには、本当に他に似たマジック道具が一切売っていなくて、マジック用の旗が売っていたとしても
- デザインがダサい
- 旗のサイズが小さくて迫力がない
- マジックをやる上でちょっと使いにくい
- そのくせ無駄に値段が高い
といった問題がありました。
久しぶりに最近ネットで調べると、悪くない旗が見つかって、これでもいいかなと思いつつ、その道具にも少しだけ不満な部分もあって、今後はどうやっていこうかなぁ、、、と悩んでいました。
これはいよいよ自作するしかないかなぁ、、、と思いながら日々過ごしておりました。
最終的に自作を決めたきっかけ
そんな時に、
- サイズ的にも
- 色的にも
- 薄さ的にも
- 値段的にも
ぴったりの生地を見つけてこれや!ってなって、じゃあ作るかということになりました。
実は、生地を見つけてからも、色々と試行錯誤しているうちに2か月くらいたって全く作成に取り掛かれていなかったのですが、その話をしだすと長くなるので割愛します。
最終的に作ってみた方法を以下に書いていきます。
必要な材料
主な素材
必要な素材は以下の通りです。
かばんテープ
かばんテープとは、その名の通りバッグの取っ手に使えるような細長くて丈夫な生地です。トートバッグを自作したりするのに使えると思います。
今回購入したのは25mm×1.5mのものです。
ハトメの穴のサイズを10mmにしようと思っているので、まぁ大きすぎず小さすぎずという幅(25mm)だと思います。
ハトメ
ハトメとは、ブルーシートの端とかについている、穴を補強するための金具でロープを通したりして使います。アウトドアをやる人はよく見かけるものだと思います。
今回は10mmのハトメを使いました。
キーリング
キーリングは、鍵などにつける輪っかです。
二重丸カンなどとも呼ばれています。
ハトメの穴に通して棒とつなげるために使います。
生地と棒に関しては秘密にしておくのですが、かばんテープ(https://amzn.to/40NQaa5)とハトメ(https://amzn.to/40E9zsG)とキーリング(https://amzn.to/4aJHQLV)は普通にAmazonとかホームセンターでも買えます。
必要な工具など
あとはこれらをつなげていくだけなんですけど、そのために必要なものは以下のものです。(みなさんが知らないものもあるかもしれないので順番に解説します。)
ボンド
ボンドは、かばんテープを切ったときの端のほつれがないようにするものです。
布用のボンドというものもあるみたいなのでそれを使う方が良さそうなのですが、なかったので木工用ボンドをつけておきました。
あとで調べてみると木工用ボンドは水に濡れると溶けてしまうようなので、やっぱり布用ボンドのような濡れても大丈夫なボンドの方がいいかもしれません。
裁縫道具
100円ショップで買ったものを使いました。
100円ではありませんが、Amazonとかでも裁縫セットは色々売ってます。
ここに糸通しも入っていたのですが、今回の作業中に壊れてしまったので、捨てましたw
とりあえず、以下のものがあればOKです。
- 針
- 糸
- はさみ
- まち針(なくてもいいけどあると便利)
これらは大きな生地とカバンテープを縫い合わせるために使います。
ポンチ
ポンチとは、ハトメをとめる部分に穴を開けるために使う道具です。
ハンマーでたたいて穴をあけます。
意外と分厚い生地でも穴をあけられそうです。
ハンマー
ポンチや下の棒をたたくためのハンマーです。
釘を打つわけではないので、ポンチや棒を傷つけないように、プラスチックかゴムのハンマーの方がいいらしいです。知らんけど。
ぼくが買ったハンマーはプラスチックとゴムの両方が使えるやつでした。
プラスチックでもゴムでもたたいてみたんですけど、正直、プラスチックがいいのかゴムがいいのかはよくわかりませんでした。
ゴム板
ポンチをたたきつけるときにテーブルの上でやるとテーブルまで傷つけてしまうので下に敷く台です。
ぼくが買ったゴム板は問題なく機能してくれました。
強力打ち棒 両面10mm用 SHP-10
強力打ち棒 両面10㎜用 SHP-10というのを買いました。
ハトメをハンマーで叩いて取り付けるための道具です。
↑こちらのハトメパンチという手でぐっと握り込むことでハトメをとめる工具も買ってみたのですが、均一に力が加わらないからなのか棒で打ち付ける方が安定している感じがしました。
ペンチ
ペンチはなくてもいいんですけど、キーリングをハトメの穴に入れるときにあった方が便利です。
ビニールテープ
最後はビニールテープです。
キーリングを棒に固定するために使います。
丈夫でちぎれにくく、粘着力もあってしっかりついてくれるので重宝しております。
こうやって並べてみると、意外とたくさんのものが必要ですね、、、
ここからはいよいよ旗を自作していった流れを解説します。
作成手順の詳細
大まかな流れ
大まかな流れは以下の通りです。
- 大きな生地の端にかばんテープを縫い付ける
- ハトメをつけるところに裏側からもかばんテープ縫い付ける
- ポンチで穴を開ける
- ハトメを取り付ける
- リングを通す
- リングを棒に通して両端を固定
一つ一つをもう少し詳しく解説します。
1.大きな生地の端にかばんテープを縫い付ける
薄い生地にそのままハトメをとめると、強度が弱すぎてすぐに破けてしまいます。
だから補強するための別の生地を端に縫い付ける必要があります。
↑こちらのようにしたいので、まずはかばんテープを大きな生地の大きさに合わせてカットします。
端がほつれると困るのでボンドで補強します。
上でも説明したのですが、木工用ボンドだと水に濡れると溶けるらしいので、布用ボンドでやった方がいいみたいです。
今回はとりあえず完成させたかったので、木工用ボンドで補強しておきました。
ほつれ予防のために、ライターであぶるという方法もあるみたいなのですが、今回は全然ライターに火がつかなかったので断念しました。
とりあえず糸で四角に縫っていきました。
上の画像もいびつな感じですが、手縫いなので実際めちゃくちゃいびつですw
まち針があると、かばんテープと大きな生地をしっかり固定したまま縫うことができると思います。
今回はまち針が3本だけだったので、3か所をまち針で固定してから縫い始めました。
2.ハトメをつけるところに裏側からもかばんテープを縫い付ける
上の画像の状態でハトメを取り付けても十分な強度はあると思うのですが、長く使っていきたいので、より強度を高めるために、裏側からもハトメをつける位置にかばんテープを取り付けました。
今回4か所にハトメを取り付けようと思ったので、4か所に小さくかばんテープを切ったものを縫い付けました。
こちらも切れ端はボンドで補強しておきました。
縫い付けが終わったらあと少しです。
3.ポンチで穴を開ける
補強し終わった4か所の部分にポンチで穴を開けます。
下にゴム板をしくことを忘れずにしっかり叩き込みます。
まぁまぁな音が鳴るので、夜中にやるのはやめましょう。
音の大きさにびびって弱めに叩くと全然貫通してくれないので、けっこう強めに叩いた方が良さそうです。
慣れてくると貫通したときに叩く感触が変わるのがわかってきます。
4.ハトメを取り付ける
穴をあけたところにハトメを取り付けていきます。
まずは台にハトメの片側(出っ張っている方の金具)をのせます。
次に、生地の穴をその出っ張りのところに差し込みます。
その後、ハトメのもう片側(薄い方)を出っ張っている方を上にしてはめます。
後は、打ち棒を差し込んでハンマーで叩くだけです。
不安なので10回くらい叩きましたけど、たぶん3回くらい叩けばきれいにとまります。
残念なことに、強くたたきすぎたからなのかもしれないんですけど、ハトメの一つが一部割れてしまいました。
まあそんなに大きな問題ではないでしょう。
5.リングを通す
ペンチを使ってキーリング(二重丸カン)をハトメの穴に通していきます。
ペンチがなくても指だけでも何とか通せないこともないんですけど、まぁまぁムズいと思いますw
6.リングを棒に通して両端を固定
最後にリングを棒にビニールテープで固定したら完成です。
ビニールテープを棒に巻き付けるようにすると強度が増すと思います。
何とか自作で作ることに成功しました。
拍手!
反省点
反省点を列挙すると
- まち針があともう何本かあった方がしっかりと生地を固定できたかも
- 裁縫針はもう少し長いものを使った方がもっと作業が早かったかも
- 縫い合わせるのに時間がかかりすぎたのでミシンでやるべきだったかも
- ハトメの位置をテキトーにしすぎて等間隔になっていなかった
という感じです。
また次回に生かしたいと思います。
さいごに
ぶっちゃけ予想外に大変な作業でした。
ここでは説明し切れない微調整を繰り返して本番で使いたいと思います。
この旗が本番で見られることを楽しみにしてぜひ見に来てください。
この制作過程を動画にもしましたので、ご覧ください。
以下使ったものリストです。
- 大きくて、きれいで、薄い生地
- 棒
- かばんテープ(https://amzn.to/40TFOW4)
- ハトメ(https://amzn.to/42tGRNV)
- キーリング(https://amzn.to/4hd20jH)
- ボンド(https://amzn.to/4hcwxhD)
- 裁縫道具(https://amzn.to/3EcKyxb)
- ポンチ(https://amzn.to/3EhemJh)
- プラスチック&ゴムハンマー(https://amzn.to/3CsI90W)
- ゴム板(https://amzn.to/3EcBbxD)
- 強力打ち棒 両面10mm用 SHP-10(https://amzn.to/40yU3yu)
- ペンチ(https://amzn.to/4jzquW8)
- ビニールテープ(https://amzn.to/4jyed4d)
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