感染が疑われてから入院するまでの体験談

感染が疑われてから入院するまでの体験談

感染が疑われてから入院するまでの体験談

ぼくは2021年7月25日に新型コロナウィルス陽性となり、その直後から隔離生活が始まりました。

8月7日に退院し、今は元気な状態に戻りました。

今回は、自宅療養からホテル療養になり、その後病院に入院するまでの実体験をお話しします。

2021年8月に爆発的に新型コロナの感染者数が増え、いまだに終息するのかわからない状況です。

ぼく自身の体験が参考になる方もいらっしゃるかもと思って書き始めました。

ちなみに、症状に関するお話はこちらに書いております↓

経験者が語る新型コロナの症状、後遺症

検査する病院に行くまで

新型コロナの症状が出てからヤバいと感じるまで

ぼくが新型コロナの症状が出始めたのは7月23日でした。

大道芸が終わってから、ものすごい疲れを感じていたんですけど、「炎天下で大道芸していたので、疲れるのは当たり前でしょ…でも、軽い熱中症かな…?」というくらいにしか考えていませんでした。

家に帰ってごはんを食べていると、味がいつもと違う感じがして、「もしかして…?」とは思っていましたけど、検査に行こうとまでは思いませんでした。

(後で嫁に聞くとこのときの味付けは濃かったみたいです。ぼくが味付けしました。)

幸い次の日(7月24日)が休みだったので一日寝転がって、ドクターストーンをアマプラで見ていましたw

休んでメシ食ってたら治るだろうと思っていたのですが、良くなるどころか悪化していきました。

発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、味覚異常などの症状が悪化していって、これはヤバいかもしれないと感じました。(もっと早く気づけ!)

まさか自分は新型コロナに感染しないだろうという正常性バイアスを持ってしまっていたんだと思います。

(正常性バイアスというのは、「自分は大丈夫」とつい思ってしまうことを指します。みんな多かれ少なかれありますよねw)

7月25日はみのおキューズモールで大道芸の予定だったので、このまま仕事に行って迷惑をかけてはいけないということで、検査に行こうと決めました。

新型コロナの相談はどこに電話すればいいのか

さあ検査に行こうと決めたものの何をどうすればいいのかわからなかったので、新型コロナに関する相談ができる電話番号を探しました。

「大阪 コロナ 相談」で検索すると、大阪府のページが出てきました。

相談窓口の電話番号と各市ごとの保健所の電話番号が出てきたので、ぼくは大阪市の保健所に電話しました。

すると、検査するまでの流れや検査してからの流れを丁寧に説明してくれました。

保健所が指定する病院等で検査を受けないといけない

自分が感染するまではよくわかっていなかったことの一つが、「保健所の指定する病院等で検査を受けないといけない」ということです。

「大阪 検査医療機関 一覧」で検索すると一番上にエクセルファイルの医療機関の一覧表が出てきます。(これの探し方も電話で教えて頂きました。)

各曜日ごとの受付時間や電話番号が書かれているので、近いところを探して電話で予約を取ります。

タイミングの悪いことに、ぼくが検査を受けようと思った日が日曜日だったので、受け付けている医療機関が少なくて困りました。

症状が出ていて検査を受けようか迷った人は平日のうちに行っておいた方がいいのかもしれません。

同じ区内では見つからず、2つ隣の区の病院で予約が取れました。

車で30分程で行ける病院でした。

ぼくの場合は車で行くことができましたけど、移動手段がない人はどうするんだろうと思いました。

感染予防を考慮すると、公共交通機関もタクシーも使うわけにはいきません。

救急車を呼ぶのかな…?(ちょっと気になったので知ってる人いたら教えてください。)

検査する病院での話

検査には時間がかかる

過酷な6時間

信じられないかもしれませんが、病院に着いたのが10時半頃で病院を出たのが16時すぎでした。

検査をしてカロナールという薬をもらうまでに6時間ほどかかったということです。

その間どんどん症状も悪化していって、めちゃくちゃしんどい時間を過ごしました。

以下、簡単に流れを書きます。

抗体検査まで待機

まず電話で予約するときに「うちはPCR検査ではない抗体検査をやっているんですけど大丈夫ですか?」と聞かれて「大丈夫です」と答えました。

到着したら電話してくださいと言われていたので電話すると、「そのまま車で待機してください」とのことでした。

ここで、しんどい体のぼくには酷なトラブルが発生しました。

車のエアコンが壊れていて車の中がサウナ状態になっていました。

歩くのもしんどい状態で、近くにあった段差に腰をかけて待ちました。

11時頃に(車の中にいなかったので)「どこにいらっしゃいますか」と電話があり、エアコンが壊れていたので横で座っていたことを説明すると、病院の入り口前にあるプレハブの中に入れさせて頂けました。

クーラーが少しきいていたので、さっきよりはマシな状態で過ごせました。

抗体検査の結果は出たけれど…

少しして看護師さんが検査キットを持ってきてくれて、唾液を入れて渡しました。

「90分程かかりますが、家に帰りますか?」と聞かれたのですが、「動くのもしんどいので待ちます」と答えました。

90分以上たった13時頃に、「検査結果が陽性とも陰性とも言えないもので、このまま陽性として治療を進めることもできますし、PCR検査を受けることもできます」と言われました。

検査結果があいまいなものというのは納得がいかなかったので、PCR検査を受けることにしました。

え?じゃあ最初からPCR検査にすれば良かったんじゃないの?この2~3時間程の時間は何やったんや?とか思いながら待機しました。

PCR検査

PCR検査キットを持ってきて頂くのにも時間がかかったし、検査結果が出るのはもっと時間がかかりました。

だから最初はPCR検査をしなかったのかとか思いながらも、体調はどんどん悪化していって、最終的に地べたにへたり込んでました。

検査結果が出るまでに90分程かかると言われていたものの2時間以上待ちました。

やっと結果が出て「陽性です」と言われ、薬をもらえたのが16時すぎでした。

トイレに行けない、水分取れない、食事もとれない

単純にしんどい状態で長い時間待機していたのもつらかったのですが、

  • トイレに行けない
  • 水分が取れない
  • 食事もとれない

ということがつらかったです。

病院のトイレを借りることは禁止されていて、他のトイレを探す体力も歩く体力もない状態でした。

近くに自販機がなかったので水分を取ることもできませんでした。

歩く体力もなくなっていたので食べ物を買いに行くこともできませんでした。

症状があれば新型コロナ前提で話が進められる

抗体検査があいまいだったにも関わらず「このまま陽性として治療を進めることもできます」と言われたのは驚きでした。

インフルエンザや他の病気の可能性は調べないんだろうかと疑問を持ちました。

まあでもインフルエンザであったとしても特効薬があるわけではないので、治療方針にそう大きな違いはないのかもしれないとも思いました。

この時点ではまだ新型コロナでない可能性も疑っていましたけど、PCR検査が陽性で、後々CTで肺炎の症状が確認されたので、新型コロナに感染していたことは間違いないと思われます。

もしも陽性になったら帰りは車で帰るか徒歩

陽性が確定してから言われて驚いたのが、「公共交通機関を使わないでください」ということです。

え?車ない人は歩いて帰るの?このしんどい状態で歩いて帰ることなんて無理やで!って思いました。

病院前のプレハブで6時間程待機していたのですが、そこから車まで100mもないはずなんですけど、体がダルすぎて車に到着するのに5分以上かかってしまいました。

一歩一歩がしんどい道のりの途中で看護師さんが何度も「大丈夫?大丈夫?」って声かけてくれてたんですけど、それに答えるために声を出すのもしんどすぎて無視する形になりました。

ぶっちゃけ声をかけないでほしいと思っちゃってましたw

申し訳ないなと思いつつも無視し続けました。

車に乗ってしまえば歩くよりもラクに移動できました。

家に帰ると嫁はすでに部屋を片付けて隔離部屋に布団を用意してくれていました。(ほんまに感謝しています!)

もしも陽性になったら…

保健所が指定する検査医療機関で新型コロナ陽性が確定すると自動的に保健所に知らされることになります。

{他の医療機関で陽性になった場合の対応はよくわからないので保健所に問い合わせてください)

その時点から

  • 病院療養
  • 自宅療養
  • ホテル療養

のいずれかでの隔離生活がスタートします。

血中酸素濃度が95%以下だと入院

検査医療機関で陽性が確定して血中酸素濃度が95%以下だと人工呼吸器の必要性も出てくるので、即入院ということになります。

ただし、8月以降急激に新型コロナ患者が増えすぎて、入院先がすぐに見つからない場合もあるみたいです。

ぼくもPCR検査陽性が出たときに血中酸素濃度を測られたのですが、ぼくの場合は96%以上あったので即入院ということにはなりませんでした。

血中酸素濃度96%以上の人は自宅療養かホテル療養

血中酸素濃度が96%以上の人は自宅療養かホテル療養を選べます。

ぼくの場合はこれに該当しました。

ただし、これも8月以降の急激な患者増加によってホテル療養を希望してもすぐに入れないこともあるようです。

ぼく自身もホテル療養を希望しましたが、即座にホテルに行けるわけではありませんでした。

陽性が確定した日は7月25日でしたが、7月28日からホテル療養がスタートしました。

一人暮らしなら自宅療養でもいいのかもしれませんが、嫁と同居していたのでホテル療養は当然の選択でした。

あと、自宅療養から病状が悪化して死亡したケースもあるようなので、ホテル療養を希望できるのであればそちらをオススメします。

保健所の人が電話で「今日からホテル療養です」って言われて慌てて準備している最中に、迎えのタクシー会社の人から電話がかかってきて「明日の朝お伺いします」と言われて、どっちやねんってなりました。

ぼくが感染したのは保健所が忙しくなり始めた時期ということもあって連絡がうまくいってなかったんだと思います。

感染力がなくなるまでは隔離される(最低10日間)

病院、自宅、ホテルのいずれの場合でも隔離は最低10日間行われます。

ホテル療養の場合は勝手に外に出たら通報されるみたいです。(注意事項の用紙にでかでかと書かれてましたw)

おそらく病院でも同様でしょう。

基本的には発症から10日たてば感染力はなくなると言われています。

ただし、症状の重い程感染力は長続きするようで、症状軽快後72時間(3日)経過までは隔離というルールがあります。

例えば、発症から9日目まで高熱が出ていたけれど、10日目に熱が下がってそれ以降は発熱しなくなったという場合には、10日目に隔離解除とはならず、13日目に隔離解除ということになります。

症状軽快というのをもう少し正確に言うと、「解熱剤を使用せずに熱が下がって、呼吸器症状が改善傾向にあること」です。

改善傾向にあるっていうのがなかなか怖い表現で、、、肺炎になった人は隔離解除後も症状が残ることが多いようです。

また、以前はPCR検査陰性確認をしてから隔離解除となっていたようですが、感染直後しばらくは陽性になることもあるのが知られるようになってからは、わざわざ退院のためにPCR検査もしなくなったようです。

自宅療養、ホテル療養の人は症状が悪化すると入院

自宅療養やホテル療養の人でも症状が悪化すると即入院することになります。

ホテルの場合は看護師さんが常駐しているので看護師さんの判断で入院させて頂けるのですが、自宅の場合は自分で判断しないといけなくなるので注意が必要です。

ぼくはホテル療養2日目に症状が悪化して入院することになりました。

ホテルの6階の部屋に滞在していたのですが、朝ごはんを取りに行くために1階に下りた後、しんどすぎて動けなくなりました。

いま部屋に戻ろうと動いたら、確実に吐く!という状態になり、うずくまっていたら看護師さんに声をかけられて症状を伝えました。

そして、ぼくは迷惑をかけたくない気持ちから「大丈夫です。ちょっと休憩したらマシになると思います。」と伝えました。

目の前で看護師さんたちが協議していたようですが、最終的にホテルでは対応できないということになり、入院先も見つかったので、救急車で運ばれることになりました。

そのとき、部屋の荷物などもすべて看護師さんが運んでくれました。本当に申し訳なくてありがたかったです。

さいごに

今回は症状が出て感染を疑ってから、検査して陽性が確定して、自宅療養からホテル療養をへて、最終的に入院するまでの体験を書きました。

おそらく6時間も検査で待つということはほとんどの人はないでしょうw

入院中の詳しいことや自宅療養、ホテル療養、病院療養の比較などはまたあらためて書きたいと思います。

もしも何か質問があれば可能な範囲でお答えしますので、メールでもTwitterのDMでもオッケーなので聞いてみてください。

経験者として誰かのお役に立てるのであれば嬉しいです。

今回書いた内容も含めて症状のことなどもしゃべっている動画はこちらにあります↓

コメント欄で質問してもらってもオッケーです。

退院後に取引先の都合で自分でPCR検査をしないといけなくなったので、ついでに撮影して編集したものがこちらです↓

個人的にはPCR検査の陰性証明は意味がないと思っているのですが、必要がある方は3,000円程で簡単に受けられるようなので、間違ってもそれ以上の高額を支払ってしまうことのないようにご注意ください。(平気で1万5千円とかとってくる業者もあるみたいですw)