経験者が語る新型コロナの症状、後遺症
- 2021.08.15
- スケジュール 新型コロナウィルス感染症
はじめに
自分が感染するまではナメてました…
2020年3月以降、世界での新型コロナウィルス感染症の感染拡大によってマジシャン(大道芸人)としての仕事に大きな打撃を受けました。
個人的に新型コロナウィルスについて調べたりもしました。
その中で、以下のようなことに焦点を当てて考えていました。
- 毎年自殺やガンや交通事故で亡くなる方もたくさんいる中で新型コロナだけを恐れる必要があるのか
- どうすれば感染拡大を防げるのか
- 感染経路はどういうところにあるのか(「夜の街」と一括りに悪者扱いして良いのか)
- 病床はひっ迫しているのか、ひっ迫しているとしたらなぜなのか
- 屋外での大道芸は自粛するべきなのか
このあたりの疑問の答えは最近少しずつ変わってきているところもあるので、また別の記事で書きたいと思います。
色々と調べる中で受けた印象としては、若い人にとっては軽症や無症状で済むことも多くそこまで恐れるものではないということ。(軽症が具体的にどういうものなのかをもっと調べといても良かったなと今なら思います。)
自分自身(37歳)がもしも感染したとしても大したことないだろうなと思っていました。
ワクチンの副反応のリスクを考えると、ワクチン打つ方がリスクなんじゃないかと思っていました。
ところがいざ感染してみたらめちゃくちゃしんどかったので、その経験を記録に残しておこうと思い今回の記事を書き始めました。
新型コロナの軽症は軽症ではない
「若者は重症化しないからワクチンは必要ない」と言う人がいます。日本の「重症」の定義は人工呼吸器や集中治療が必要な状態です。30代、40代でも中等症になる方はそれなりにいて、僕も多く診てきました。軽症や中等症といってもピンとこない方もいるので、スライドを作ってみました。 pic.twitter.com/ibTUPcpBXo
— 安川康介@米国内科専門医 (@kosuke_yasukawa) July 19, 2021
このツイートがすごくわかりやすいので紹介します。
実は細かく言うと違うのかもしれませんが、このツイートの通りで考えると
- 重症は人工呼吸器が必要な状態
- 中等症は肺炎がある状態
- 軽症はそれ以外
という分類になります。
「軽症だったら風邪みたいなもんでしょ?」という認識は間違いで、実際には39度の熱がしばらく続いたり、体の様々なところが痛くて寝られなかったり、頭痛や吐き気や下痢などの症状があったりとめちゃくちゃしんどい人も軽症に含まれます。
あくまでも「肺炎がない」という状態の人が「軽症」という名前で呼ばれているだけです。
中等症は、肺炎のせいでもっときつい症状になり、多くの人にとって人生で一番つらい経験となります。
ぼく自身も中等症になり人生で一番苦しい経験となりました。
重症に関しては、死ぬかもしれないという状態でマジでヤバいです。
にもかかわらず、2021年8月現在は一部の地域で病床ひっ迫のため、入院できなかったり、救急車が出払ったりと大変な事態になっているようです。
新型コロナウィルスの変異株のせいなのか、30代40代50代の重症化が深刻になってきているようです。
新型コロナウィルス感染症の症状
一般的な症状に関してはググれば色々出てくると思うので、ぼく自身の症状について書き残しておこうと思います。
肺炎になったのが初めてだったので、人生で一番つらいことになったのかもしれません。(今まで健康だったことに感謝するべきなのかも)
10日間続いた症状
発症から10日間続いた症状は以下のものです。
- 39度前後の高熱(解熱鎮痛剤を使っても全然熱が下がらず)
- 低血圧(最大血圧がしばらく100未満)
- ずっと倦怠感がある
- 頭痛
- 体の色んなところが痛い
- 深呼吸をすると苦しい
- 軽い運動(歩く)だけでもしんどい
- 味覚、嗅覚の違和感
高熱
過去にインフルエンザになったときは高熱が1日でおさまったことを考えると長すぎるという印象です。
そもそも39度の熱が出たことはこれまでの人生でなかったかもしれないと言えるくらいなので、その状態がずっと続いたのはめちゃくちゃしんどかったです。
低血圧
ずっとフラフラする状態が続いたのは低血圧が原因だったのかもしれません。
ホテル療養2日目の朝に朝ごはんを取りに行って部屋に戻ろうとしたタイミングでフラフラで倒れて動けなくなり、看護師さんの判断で入院することになりました。
ずっとフラフラする状態だったので、入院できたことで食事を取りに行ったり作ったり片付けたりする必要がなかったのはありがたかったです。
倦怠感、頭痛
体がダルい状態なのはずっと続いていて今でも少し残っています。
頭痛は、ぼくの場合は大したことなかったんですけど、少し痛かったです。
全身の痛み
インフルエンザになったときにも経験しましたけど、全身筋肉痛のような状態になりました。
痛くなる箇所がどんどん変わっていって、タイミングによっては虫歯でもないのに歯が痛いこともありました。
歯の痛みが一番嫌でした。
呼吸
呼吸に関しては、浅い呼吸ならそんなに問題はなかったのは不幸中の幸いかもしれません。
症状が悪化する前は血中酸素濃度が99でしたが、症状悪化後は95あたりをさ迷っていました。
悪化後からはより一層、以前のように呼吸できないという感じがありました。
深呼吸をすると胸のあたりが少し痛みました。
運動できない
軽い運動(歩く)だけでもしんどくて、歩幅は小さくなるし、歩くスピードはめちゃくちゃ遅くなりました。
新型コロナの検査をした病院で、待機していたプレハブから車まで10~20m程だったにもかかわらず、かなりの時間を要して車にたどり着きました。(5分くらいかかったかも)
その歩いている間、看護師さんがずっと「大丈夫?」と声をかけてくれていたんですけど、それが逆にしんどかったです。(返事できないくらいしんどかったので、無視する形になりました。)
味覚、嗅覚
症状が出始めた日に、すき焼きを食べたのですが、味がいつもと違う感じがしました。
今思うと違和感を感じた時点ですぐに病院に行けば良かったなと思います。(実際は症状が続くので病院に行くということになりました。)
嫁に後から聞くとあのときのすき焼きは味が濃かったと言われました。(味付けしたのはぼくです。)
入院したときに毎朝マスカット味の乳酸菌飲料が出されたんですけど、最初は全くマスカットの味がしませんでした。
だんだん味がするようになって、「あ、マスカットの味がする!」という感動を味わいました。
それと、あんまり嬉しいことではないのですが、病室で出した自分のうんこの匂いをだんだんと感じるようになりましたwww
発症7日目が一番しんどかった
新型コロナの恐ろしいところの一つが、「発症後しばらくしてから症状が重くなることがある」ということです。
ぼくの場合発症後7日目が一番苦しかったです。
人によっては10日たってから症状が悪化する人もいるらしいです。
ぼくと同じ30代の人でももっと悲惨なことになった人もいるようです。
自宅療養になった後、家族や保健所から連絡が取れなくなって、自宅をたずねると死亡していたそうです。
ぼくの場合はホテル療養2日目の朝に症状が悪化していました。
食事を取りに行くときは、6階にある自分の部屋から1階に取りに行かないといけませんでした。
一歩一歩の疲労感が半端なくて、1階にたどり着いて朝ごはんを回収し終わるまでに15分以上かかったと思います。
その間、フラフラで吐き気がずっとある状態でした。
朝ごはんを回収し終わって、部屋に戻ろうかと思ったタイミングで、今ちょっとでも歩いたら吐く!っていう状態になって、その場にへたり込んでしまいました。
ちょうどその場に椅子があったので、椅子に倒れ掛かるように座りました。
その場所が看護師さんが常駐している場所だったため、入院の手配や救急車の手配をしてくれました。
病室の空きがあったり、倒れたのが看護師さんから見える場所だったりしたのは不幸中の幸いでした。
その後点滴をしてしばらく寝ていると吐き気はおさまってきました。
この症状が悪化したあたりから、咳や淡が出るようになって、いまだに続いています。
後遺症
退院しても元気に動き回れない…
自分が感染するまでは完全にナメてました。
退院したら元気に動き回れるものだと思っていました。
症状がなくなった人が退院するものだと思ってました。
実際にはそんなことはなくて、ゆっくりと活動を再開していくために8月の仕事も一部キャンセルしました。(8月のスケジュールは一番下に書いています)
退院後1週間たつ今でも残る後遺症
退院後1週間たつ今でも残る症状は以下のものです。
- 痰や咳が少しだけ出る
- 深呼吸をすると少しだけ苦しい
- 少しだけ倦怠感がある
- 少しだけフラつく
- 軽い運動(歩く)だけでも疲労が大きい
- 立ちくらみみたいなのがちょくちょく起きる
退院直後よりはおさまってきているものの今でも症状は残っています。
呼吸器官にはいまだに問題があるようです。
歩くスピードは遅くなるし、歩幅も小さくなってしまいました。
少しでも走るとフラフラになります。
それでも動ける範囲で運動するのが治療になると思って、散歩をしたり軽い筋トレをしたりはしております。
さいごに
一人一人が対策を
ぼくの経験を語ることで注意喚起になればと思い書いてみました。
とりあえず正しいと言えそうな対策は以下のものです。
- マスク(できれば不織布か医療用のもの)
- せっけん、アルコール
- 換気
- 体調不良のときは休む
完全に外に出るなというのは、心身の健康のためには間違いだと思っています。
太陽の光をあびたり、散歩をしたりするのは健康のためには必要です。
ほとんど引きこもっている人でも感染している人もいます。
ぼく自身もどこでウィルスをもらってきたのかわかりません。
一人一人ができる感染対策を続けていくしかないと思います。
この記事の内容を動画で
YouTubeでここに書いた内容も語っていますのでよかったらご覧ください。
8月のスケジュール
こんな時だからこそ皆さんの心を元気にするパフォーマンスを届ける活動は続けて行こうと思います。
8月のスケジュールは以下の通りです。
8月16日 みのおキューズモール芝生広場 15時~、17時~
8月21日 みのおキューズモール芝生広場 15時~、17時~
8月22日 メリケンパーク 11時~17時頃に2回程
8月24日~28日 ホテルニュー塩原 宿泊者へ向けて夜にショー
8月31日 梅田ドン・キホーテ前 12時~19時、21時~22時に何回か(まともにショーをするのは1回か2回になるかもしれません)
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